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解体工事のスケジュール完全ガイド|日数・流れ・注意点を徹底解説

  • 藤建設
  • 7月23日
  • 読了時間: 13分

更新日:8月4日


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▶︎1. 解体工事のスケジュールってどう組むの?


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解体工事をスムーズに進めるためには、スケジュールの立て方がすべての鍵を握っていると言っても過言ではありません。 

特に初めて解体工事を経験する方にとっては、「何から始めて、いつまでに終わるのか」が見えにくいものです。


このセクションでは、なぜスケジュール管理が大事なのか、そして解体工事全体の流れがどうなっているのかを整理して解説します。


1.1 なぜスケジュール管理が大事なのか

解体工事には、役所への申請・電気やガスの停止手続き・近隣への挨拶・工事の段取りなど、工程がたくさんあります。 

これらを無計画に始めてしまうと、思わぬトラブルに発展することも。


たとえば、こんな失敗例があります。


  • ①行政手続きに時間がかかって着工が遅れた  

    →リサイクル法の届出やアスベスト調査が未提出で、予定より2週間遅れた事例も


  • ②ライフラインの停止申請が間に合わなかった  

    →水道や電気の停止が工事当日まで間に合わず、着工延期に


  • ③天候トラブルの予備日を確保していなかった  

    →梅雨や台風シーズンに予定を詰めすぎて中断が相次いだ


こうした事態を防ぐためにも、最初に全体のスケジュールを立てておくことが大事です。

また、解体工事は建て替えや土地活用のスタート地点でもあります。遅れが生じると、その後の工程すべてに影響が出ます。 

結果的に数十万円単位のロスが発生することもあるため、慎重なスケジュール設計が求められます。


1.2 解体工事のスケジュール全体の流れを把握しておこう

スケジュールを考える際は、全体の流れを理解することが第一歩です。


以下が一般的な解体工事の流れです。


  1. 現地調査・見積もり依頼(1〜3日)

  2. 契約・行政手続き(届出・アスベスト調査)(1〜2週間)

  3. ライフラインの停止申請・近隣挨拶(同時並行で1週間)

  4. 足場・養生シートの設置と工事開始(初日)

  5. 建物の解体作業(3〜14日)※構造による

  6. 廃材分別・処分、整地作業(1〜2日)

  7. 完了確認・滅失登記等の手続き(1週間前後)


この流れをもとに逆算してスケジュールを組むと、全体像がクリアになります。

忙しい時期に重なると、申請や連絡が後手になりやすくなります。

「これから引っ越しもあるし、手続きまで手が回らない…」という声もよくあります。


そんなときこそ、事前にスケジュールを立て、誰が・いつ・何をやるかを決めておくだけで、段取りがスムーズになりますよ。



▶︎2. 解体工事前に必要な準備とその所要時間


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解体工事は、いきなり着工できるわけではありません。準備段階での遅れが、そのまま全体のスケジュールに響いてしまうからです。 このセクションでは、実際にどのような準備が必要で、どのくらいの期間を見ておくべきかを紹介します。


2.1 現地調査や見積もり取得のタイミング

まず最初に行うのが、現地調査と見積もり依頼です。

解体業者は現場の状況を見て、建物の構造や周辺環境を確認します。

その後、正式な見積書が作成されます。 この流れには通常3日〜1週間ほどかかります。


【よくある遅延の原因】

  • ①問い合わせから現地調査までに時間がかかる  

    →繁忙期は調査まで1週間以上待たされることも


  • ②図面や建物情報を用意していない  

    →再調査や見積もりのやり直しにつながる


  • ③複数社に見積もりを依頼しすぎて決定が遅れる  

    →比較しすぎて判断ができず、着工が遅延


「早く取り壊したいのに、見積もりだけで2週間経ってしまった…」

という事態を避けるには、 事前に資料を準備し、スムーズに業者とやり取りできるようにしておくのがコツです。


2.2 各種申請・届出にかかる日数

次に必要なのが、行政への申請や届出です。

解体工事には、建築リサイクル法やアスベスト関連の手続きが必要です。


【主な申請内容と所要日数】

手続きの種類

期間の目安

建設リサイクル法の届出

提出から7日〜10日

アスベスト事前調査と報告

3日〜7日

解体届(地域による)

5日〜10日


【注意したいポイント】

  • ①申請書類の記載ミスで再提出になるケース

  • ②アスベスト含有の可能性で、調査に時間がかかる

  • ③行政窓口が休みの時期は進行が遅れる


特に建築リサイクル法の届出は、解体7日前までに提出必須のため、これを忘れると解体開始日が後ろ倒しになります。


2.3 ライフライン停止と近隣対応の段取り

忘れがちなのが、電気・ガス・水道などのライフラインの停止手続です。 

また、近隣への挨拶も重要な段取りのひとつです。


【ライフラインの停止目安】

種別

必要な手続き・期間

電気

契約先に連絡(2〜3営業日前)

ガス

立会い停止(5日前までの予約)

水道

自治体に連絡(1週間前)


【近隣対応の流れ】

  1. 工事予定日の1週間前までに挨拶文や粗品を準備

  2. 着工3〜5日前に直接訪問

  3. 工期・作業時間・騒音・振動などの説明を丁寧に行う


【トラブル防止のコツ】

  • ①ガス停止は立ち会いが必要なため、早めの予約を

  • ②近隣挨拶が遅れて不信感を持たれ、苦情につながる

  • ③説明不足で騒音に関するクレームが発生


特に住宅密集地では、近隣トラブルがスケジュールに大きく影響することがあります。 

「段取り八分」と言われるように、準備で全体の流れが決まるといってもいいですね。



▶︎3. 実際の解体工事にかかる日数はどれくらい?


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解体工事の期間は、建物の構造や規模、立地条件によって大きく変わります。 

「木造なら早い?」「鉄骨やRCは時間がかかる?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

このセクションでは、実際にかかる日数の目安と、スケジュールに影響を与える要素を具体的に紹介します。


3.1 建物構造ごとの工期の目安

解体工事のスケジュールでまず意識しておきたいのが、「建物の構造による違い」です。


【構造別の工期目安】

構造種別

規模の目安

解体工期の目安

木造住宅

約30坪程度

5〜10日程度

鉄骨造建物

約50坪〜100坪

10〜20日程度

RC造建物

約100坪以上

14日〜30日以上


【工期が長くなる要因】

  • 建物の階数が多い(3階建て以上)

  • 狭小地や接道条件が悪く、重機が入りづらい

  • アスベストなど特殊な処理が必要


たとえばRC造の建物では、騒音対策や粉じん対策を徹底する必要があり、「1日1フロアずつしか壊せない」といった制限が出ることもあります。 

構造別の違いを理解した上で、余裕を持ったスケジュール設計がポイントです。


3.2 工程別に見る解体工事スケジュール

解体工事は1日で終わる作業ではなく、複数の工程を段階的に進めていきます


【主な工程と所要日数】

工程

日数の目安

足場・養生設置

1日

内部解体(内装材)

2〜3日

屋根・外装の撤去

1〜2日

本体構造の解体

3〜10日(構造次第)

廃材分別・搬出

同時進行 or 1〜2日

整地・清掃

1日程度


【失敗しがちな点】

  • ①工程ごとの進行が不明確で「まだ終わらないの?」と感じる

  • ②廃材処理の分別が不十分でやり直しになる

  • ③養生シートの破損やトラブルで工事が一時中断


工程が進むごとに重機や作業内容も変わるため、進捗状況をこまめに確認することがスムーズな進行に欠かせません。


3.3 工期が伸びやすいケースとその理由

「解体工事は予定よりも早く終わることは少ない」と言われるように、実際にはスケジュールが伸びることも珍しくありません


【工期が伸びやすい主な理由】

  • ①天候不順による作業中断  

    →特に梅雨や台風の時期は、雨で足場が滑りやすくなり、安全面から作業停止となる


  • ②地中埋設物の発見  

    →基礎解体中に古い浄化槽やコンクリートガラが出てきて、予期せぬ追加作業が必要に


  • ③廃材処理場の混雑やトラブル  

    →処分先が一時的に受け入れ制限となり、運搬スケジュールがずれる


【スケジュールを守るための対策】

  • 工期には予備日を2〜3日程度確保しておく

  • 進捗が見えやすいよう業者と毎日連絡を取り合う

  • 契約書に工期と遅延時の対応を明記しておく


特に地中障害物の発見は、想定外の遅延と追加費用の両方につながるため要注意です。



▶︎4. 解体工事中にありがちなトラブルと対応策


解体工事は、ただ建物を壊すだけではありません。現場では日々いろいろなトラブルが発生します。 

特にスケジュール遅延・近隣との関係悪化・業者との連携ミスはよくある問題です

ここでは、こうしたトラブルを未然に防ぐための対策を詳しく見ていきましょう。


4.1 スケジュールが狂う原因トップ3

解体工事のスケジュールがずれる原因は、主に以下の3つが多いです。


【よくある遅延の原因】

  • ①天候不順  

    →雨天や強風は足場が滑りやすくなるため、重機作業や高所作業が中止になります。  特に梅雨時期や台風シーズンは、予定通り進まないことも。


  • ②地中障害物の発見  

    →地面を掘って初めてわかる埋設物(コンクリートガラ・浄化槽・古い配管など)が出てくると、撤去作業が追加されます。


  • ③廃材処理場の受け入れ制限  

    →処分場が混雑していたり、定休日だった場合、トラックが戻って来れず工事がストップします。


【防ぐためのポイント】

  • 予備日をスケジュールに入れておく(最低でも2〜3日)

  • 事前に地盤調査や古図面を確認して、リスクを把握する

  • 廃材搬出スケジュールは早めに業者とすり合わせておく


「このくらいで終わるはず」と楽観視せず、トラブル前提でスケジュールを組むことが大事です。


4.2 騒音・粉じんなど近隣トラブルの回避法

解体工事は音も振動も出る作業です。周囲に住民がいれば、クレームは避けられない課題です


【代表的なトラブル内容】

  • 騒音がうるさい(重機・金属音・破砕音)

  • 粉じんが飛散して洗濯物や車が汚れた

  • 振動で家の壁にヒビが入ったと主張される


【トラブルを防ぐための対策】

  • 養生シート・防音パネルをしっかり設置する

  • 朝夕の作業時間を考慮(例:9時開始・17時終了)

  • 着工前に丁寧な挨拶+作業予定の説明を行う


【挨拶時に伝えるべき情報】

  • 解体の開始・終了予定日

  • 1日の作業時間

  • 騒音や振動の有無と対策内容

  • 緊急連絡先


「きちんと説明してくれたから安心できた」という声があるように、最初の対応がその後の関係に大きく影響します。


4.3 業者との連携ミスを防ぐポイント

複数の業者が関わる現場では、連絡ミスや認識のズレがトラブルを招く原因になります。


【よくある連携ミス】

  • 「A業者は作業済と思っていたが、実は未完了」

  • 「廃材回収業者が予定日を間違え、トラックが来なかった」

  • 「工程表の共有がなく、次の作業が進められなかった」


【防止策として有効な方法】

  • 工程表を日別で作成し、関係者に共有する

  • 毎日の作業終了後に簡単な進捗報告を受ける

  • 工事の責任者(現場監督)が常に連絡を取れる体制を整える


また、契約段階で「誰がどの範囲までやるのか」を明確にしておくことも、役割の重複や抜け漏れを防ぐうえで重要です

「連絡しても返事がこない」「今どこまで進んでるのか不明」といった状況を避けるためにも、こまめな情報共有を意識しましょう。



▶︎5. 解体工事後の手続きにも意外と時間がかかる


解体工事が無事に終わったとしても、それで全てが完了ではありません。 

廃材処理や役所への手続き、土地の引き渡しなど、後処理にもしっかり時間がかかるんです。

このセクションでは、見落とされがちな「工事後のスケジュール」について詳しく紹介します。


5.1 廃材処理と完了確認のスケジュール

解体作業が終わったら、廃材の分別・運搬・処分が行われます。

適切に処理しないと、違法投棄や罰則の対象になることも。


【廃材処理の流れと日数の目安】

  1. 現場で分別(木材・鉄・コンクリートなど) → 同時進行

  2. 中間処理場への搬出 → 1〜2日

  3. 最終処分場への運搬 → 状況により追加日数


このあと、現場を確認し「整地されているか」「廃材が残っていないか」などをチェックします。

現場確認と完了報告には1日〜2日程度を見ておくと安心です。


【注意点】

  • ①分別が甘いと処理場で受け取り拒否される

  • ②搬出トラックが予約制で日程が合わず遅れる

  • ③整地の仕上がりに不備があり、再施工になる


「工事が終わったのに廃材が山積みのままだった…」なんてことにならないよう、最後まで気を抜かず確認を。


5.2 滅失登記や書類整理の流れ

解体後は、建物がなくなったことを法的に届け出る「滅失登記」が必要です

これを怠ると、固定資産税の対象になったままになります。


【滅失登記の手順】

  1. 解体業者から「取壊し証明書」「工事完了報告書」をもらう

  2. 法務局に書類を提出

  3. 1週間〜10日ほどで処理完了


このほか、リサイクル法に基づく「届出済証の保管」や、処分場の「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」なども、数年間保管義務があります。


【よくあるトラブル】

  • ①証明書をもらい忘れ、登記ができない

  • ②法務局の予約が取れず、提出が遅れる

  • ③マニフェストの保管義務を知らずに廃棄してしまう


解体後の書類は“たかが紙”ではなく、“証拠”です 

後々の土地売買や税務にも関わるため、大切に保管しておきましょう。


5.3 引き渡し時にチェックすべきこと

更地になった土地を次に活用する場合は、引き渡しのタイミングでの最終チェックが非常に重要です。


【チェック項目リスト】

  • 地面がフラットに整地されているか

  • コンクリートやガラが残っていないか

  • 隣地との境界ブロックやフェンスに破損はないか

  • 地中障害物(配管・杭など)の取り残しがないか

  • 廃材や不用品が放置されていないか


引き渡し時に不備があると、「業者にやり直しを依頼」「新築工事が遅れる」といった二次トラブルにつながります。


【チェックのポイント】

  • 契約書の内容と照らし合わせて確認する

  • 写真を撮って記録を残しておく

  • 気になる点があればその場で修正依頼を


きれいに整地された土地を見て「ようやく終わった」と思えるように、最後のチェックは丁寧に行いましょう。



▶︎6. まとめ:スムーズな解体工事のために必要なこと


ここまで、解体工事のスケジュールについて、準備から工事中、完了後までの流れや注意点を詳しく見てきました。

スケジュール通りに解体工事を進めるには、実は“工事以外の段取り”こそが大事だということが、おわかりいただけたのではないでしょうか。


改めて、スムーズに解体工事を進めるためのポイントを整理しておきましょう。


【事前準備でやるべきこと】

  • 見積もり取得や現地調査は早めに依頼する

  • 行政手続き(リサイクル法・アスベスト報告)に十分な時間を取る

  • 電気・ガス・水道の停止は各社ごとの申請日数に注意する

  • 近隣挨拶は最低1週間前に済ませておく


【工事中の注意点】

  • 天候や埋設物などのリスクを見込んで、予備日を設定しておく

  • 工程表を共有し、業者とこまめに進捗を確認する

  • 騒音・粉じん対策、作業時間の配慮でクレームを未然に防ぐ


【工事後に忘れてはいけないこと】

  • 廃材処理の確認と現場の整地状態を自分の目でチェック

  • 滅失登記の手続きと書類の保管をきちんと行う

  • 土地の引き渡し前には写真記録と書面の確認を必ず


「いつ何をやるか」が明確であれば、解体工事のスケジュールはもっと安心して進められます。

焦らず丁寧に段取りを整え、信頼できる業者としっかり連携しながら、スムーズな解体工事を目指していきましょう。



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